かまどのごはん

ゴールデンウィークはおかげさまでたくさんの方にご宿泊いただきました。


その中に、10年前一人旅で陽がほらに素泊まりされたことがある男性が。

10年後の今回は奥様といっしょにティピでのBBQを楽しんでくれました。

そして、別の日には9年前に小さなお子様を連れて泊まってくださったご家族が。

こちらはなんとお子様がさらに4人増え、7人家族でのご来店。

こうやって時間が経って、また思い出して泊まりに来てくださったことが本当に嬉しかったです。

お二組に共通なのは陽がほらが2回目ということと、陽がほらのごはんを絶賛してくれたこと。

「なんでこんなに美味しんだろう?」

とおかわりをしながら独り言を言ってるのが聞こえてきて、うれしくてひとり静かにニヤニヤしておりました。

陽がほらのごはんはかまどで炊いています。

お米は私の実家、淡路島から送ってもらっているキヌヒカリ。

いつの頃からか,ずっと食べ慣れたお米です。

炊き上がりの粒に透明感があって、コシヒカリほどモチモチしてなくてさっぱり食べられるのでお気に入りのお米です。

それを陽がほらのおいしいお水を使ってかまどで炊きます。

どうしてもこのごはんを炊き立てで食べてもらいたくて、食事の時間にピッタリ炊き上がるように準備しています。

かまどの使い方は少しコツがあって、かまど歴14年ですが、いまだに飽きない楽しい作業です。

薪に使う木は杉。

かまどの中で熾火(おきび)が長く残らないよう、この杉を細く小割りにして使います。

熾火が長く残ってしまうと火加減が難しくなってしまいます。

パッと燃えて熾火になってスッと消える。

こんな燃え方をするように薪を準備しています。


蒸気が出始めたら一度蓋を開けて中をかき混ぜます。

釜の中のお湯にムラが出ないように。

そしてお米が鍋底にくっついてしまっているので、それを剥がして踊りやすくするために。


そして最後に必ず使うのが段ボール紙。

釜の中の蒸気の圧力を一気に高めるために段ボールを燃やして、あとは残った熾火に任せます。


この熾火の量によっておこげを作るかどうかが調整できます。

ちなみに陽がほらでは基本おこげは作らないように炊いています。


こうやって書くとなんだか難しそうですが、やることはすごくシンプルでチェックするタイミングは

①火をつけた時

②蒸気が出始めた時

③段ボールで圧をかけるとき

この計3回だけなので気分的には炊飯器で炊くのとそれほど手間は変わらない感じがしています。


手間どころか、この一連のプロセスが楽しい。

毎回毎回同じ燃え方はしてくれないので、知らず知らずのうちに感覚的になれるのが楽しい。

何よりごはんを炊くたびに火を扱えるのが楽しい。


ということで、いまだ飽きることなく毎回楽しくごはんを炊いています。

ぜひ機会を見つけて、このかまどのごはんを食べにいらしてください。


ありがとうございました。

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